Tree climbing ツリークライミング アーボリスト 特殊伐採 SRT DdRT スローライン アンコウフック

木登り日和

特殊伐採にあこがれるサンデーツリークライマー(平日サラリーマン@デスクワーク)

スローライン 回収機の作り方

さぁ、皆さん21世紀にふさわしい電動化の種明かしです。

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↑これの作り方ね。

結論は超単純、マシンのローラの幅を使いたいスローラインの太さに合わせて削るだけ。でも、目指すべき幅を理解する為に私の実験を振り返りながら説明いたします。

1.ノーマルモードでの挙動

今回、2種類のマシンを用意しました。乾電池式と充電式。

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右側の白い四角形が乾電池式、左側、緑色が充電式。

両タイプともに手を加えないとウンともスンとも動きませんでした。理由はスローラインが太すぎて抵抗が強くて非力なモーターではトルクが足りなかったから。ちなみに充電式は制御が働き、過負荷になると電源が落ちる仕様になってました。ならば、モーターのパワーを上げてやろうじゃないか。

2.モーターをハイパワーに変更

パワーが足りないならもっとパワーを上げればいいじゃないの!って脳みそ筋肉的発想で挑みました。


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非力な安いモーターから信頼のタミヤ製に換装。実験対象のマシンは制御が全くない乾電池式(白いマシン)。さぁ改造手術だ。

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↓安定化電源装置で試運転です。とりあえず3vの電圧でカラ回し。電流は1.5Aほど。

(写真撮り忘れました。)

↓スローラインをセットして電源オン動かないので電圧を上げると、、、

(写真撮ってる余裕なし)

煙モクモク、過負荷で電流が大きくなり電線が発熱した模様。

ここで私は気がついた訳です。ラインが出ないのをパワーで補うんじゃダメだ。抵抗そのものを減らさないとダメだと。

この場合の抵抗とは、ローラーとスローラインの摩擦力でありまして、コレを下げる為にはローラーとスローラインの摩擦係数を下げる必要があります。その方法が冒頭の「ローラーを削る」なんですよ。

3.ラインが出た!

ローラーを削って再度テストするとラインが出ました!だけど「そうは問屋が卸さない、、、」ちょっとでもラインに抵抗がかかるとすぐにストップ、そして煙モクモク。ここで乾電池式は不適切と判断しました。無茶が出来るのは乾電池式ですが、実用を考えるとリミッターがある方が安心です。なので、ここからは充電式で実験を継続。

4.適切な調整とは。

充電式は過負荷になると粘らずにすぐに停止します。電源を入れ直しても一定時間経過しないと起動しません。調子良く動いてもラインがちょっとでも絡むと止まります。で、何度かやって気がつきました。ラインが絡まった時でもローラーが滑って空回りするぐらいの摩擦具合が最適じゃね?って。つまりクラッチが重要なんだということに気がついた訳です。電動回転系の道具ってパワーも欲しいけど過負荷の時に滑るの大事(停止しないけどリミットかかる感じ)ということを理解した訳です。

5.さぁ作り方だぜ!

用意するのはこちら、Amazonで買えます。

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↑本家のパチモンでして、本家は↓およそ3倍のお値段。

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違いはパチモンは、押し込みボタンを押すとカチッと回りっぱなし。本家は押した時だけ起動。パワーは同じ感じですが、パチモンの方が過負荷停止が起きやすい。使い勝手は本家に軍配が上がります。予算が許せば本家をオススメします。これを削りますよ。

↓削り方はローラーを回しながらカッターの刃を当てる(細いヤスリ!紙やすりでも良いかも)、そして旋盤のように削る。


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パチモンの方が作業はしやすいです。本家はちょっと難しいかも、私は削るの得意なんでカッターでやってますが紙やすりがベターかな?

削っちゃ、ローラーとライン滑り具合を確認、の繰り返し。目指すは過負荷でもギリ停止しない滑り具合。滑りすぎるとラインを回収できなくなるから要注意。使うラインは人それぞれで、かつ消耗具合で滑り方も違うでしょうから最適解はユーザーで見つけてもらうしかないです。

さぁ、みんなで流行らせていこうぜ〜!

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おしまい