Tree climbing ツリークライミング アーボリスト 特殊伐採 SRT DdRT スローライン アンコウフック

木登り日和

特殊伐採にあこがれるサンデーツリークライマー(平日サラリーマン@デスクワーク)

リングキャッチ改

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昔からDIYは、好きだったんですが金属加工ができるようになったら、グンとやれる幅が増えました。

まだ、本当の溶接は、まだできませんが、ロウ付とハンダ付けは、一般人としては満足のレベルに到達できたかなと。

ほら、ロウ付の最高難易度のアルミロウ付も、できるようになったでよ♪


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※コレは、本記事には関係ありません。まだ、妄想中のナニですなwww

今回のブツは、こちら

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クイックリンク、スクリューリンク、リングキャッチなどと呼ばれる開閉可能なリンクであります。汎用の吊り具で、鎖との結合に使われてたりします。

通常は、レンチでガッチリ締めて半永久的に結合したまんまにする代物です。

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左は、メードインジャパン水本機械のSH-9、9mm径(ステンレス製)。右は、おフランス製、ペゲ社のマイロン10mm径(スチール製)。

なんで、こんなもの使うかと言いますと。まず、小さくて軽い点とカラビナに比べ全長が短いので、ロープをチョークした時のテコ荷重が、カラビナより発生しにくいです。


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分かります?短いので、テコが発生しにくいです(大した差ではありませんが)。

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※ストッパーノット追加(*´ω`*)あるに越したことないからさ。分かる人笑ってやってくださいな(^^;)

 

開閉部にピンやバネを使ってないのも構造的にも不安要素(故障発生箇所)が少ない=信頼性高し。(と、私は思います)。

強度は、9mmステンレス製が使用荷重500kg、10mmスチール製が1100kg。

1ミリで、倍違ってくるの??本当に?

この疑問を持った時点で、勘違いが始まってます(笑)

表示されているのは、絶対的な強度でなく推奨「使用荷重」であります。フランスの鉄が日本のステンレスより強い訳はないではありません(笑)

 ちなみに、水本機械の10mmステンレスの使用荷重は、700kg。スチール製より使用荷重が低い表示になってます。

「さすが、おフランス製は、丈夫!!」

そんなことじゃないです(笑)

間違いなく、10mmステンレスの方が強度あります。素材のポテンシャルが全く違います。なぜにこの様な、差が生まれるかと言いますれば、ズバリ安全率の設定の違いでしょう。

 

<話は脱線します>

説明しよう。安全率とは、破断荷重(限界)に対して設定された荷重(使用荷重)との比率である。例えば、1000kgで壊れる吊り具に、100kgまでの物までしか使わない=「安全率10倍で運用している」という表現になる。

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この画像をご覧あれ。MLB:3500kg SWL:350kgと表示されている。「このロープは3500kgでぶっ壊れるから、使う時は350kgまでにしてくれよ!」という意味であーる。メーカー(若しくは販売者)は、3500÷350=10 安全率10倍を推奨しているというわけであーる。 

安全率をどのように設定するかは、最終的には使用者に委ねられます。破断荷重3.5tだから1tぐらいまで大丈夫って判断は超危険だと私は思います。今、自分がしている作業(樹上でも、地上でも)が安全率何倍で運用されているか常に、意識する必要ありだと思います。

1番怖いのが、破断荷重がよく分からない道具を使っちゃうことと思います。牽引伐倒とかやる時も、安全率の意識は超重要。ぶら下がったりしない分、破断荷重がハッキリしないロープを使っちゃったりと。こういうのが1番危ないと思います。

(ご自身が使っている牽引用ロープの破断荷重は、何kgですか?即答できない方、要注意!!)

特に牽引伐倒は要注意。間伐でよく使うプラロックは200kgぐらいまで引けるので大変便利ですが、人間では出せない力を発生させる作業は、危険が沢山です。ちょっと計算して見ましょう。

牽引伐倒は、必ず折り返しの滑車ポイントがあると思いますが、ここがウィークポイントになります。この折り返しポイントに倍力が発生してます。パツパツにプラロックを引いたとして、200kgの張力がかかっているとしたら、折り返し部分には、2倍(正確に言えば、45度の折り返しだったら1.7倍ぐらい)の400㎏の力が発生します。上記の3.5tのロープでは、安全率10倍を切ります。

そして実際は、プラロックでパツパツに引いていても解消しない掛かり木なんかは、パツパツのロープを揺らしたり、弓型にひっぱたりすることがあると思います。あの弓型の引っ張りは、荷重のかかり方半端ないです。あっという間に、安全率は低下していきます。折り返し部分には、木にかかる倍の力かかってます。

ちゃんと計算すると3.5tの強さがオーバースペックなんて思わなくなりませんか?破断荷重1tのロープでは安心できなくなりませんか?自分は、地上では安全率10倍以上を意識しています。

 

すみません。脱線話が長くなりました。話を戻します。

 

さて、実は水本機械は破断荷重を公表していないようです。

「おい、おまえ、さんざん語っといてなんだそりゃ?!」

って、待って待ってwww。

えー、日本にはJIS規格と言うものがありまして、この手の吊り具は5倍以上と定められています。水本機械さんは、日本の一流メーカーなので、間違いなく法を守っています(と、思う)。なので、SH-9の使用荷重500㎏は、安全率5倍以上なので、破断荷重2500kg(ざっくり25kn)以上を確保している、という逆算をしました。ということで、この業界で良く目にする22knはクリアしていると私は判断しました。

おフランス(ペゲ)は、メーカーHPによると破断荷重5500kgです。安全率5倍なのね。

 

さて、話は物ブツへ戻ります。

自宅でグラインダーを使うために、いろいろ試行錯誤しましたよ~。結果、このような収納ボックスに入れて使っております。こうすると、火の粉が部屋に飛び散らない。

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切断時には、片手を突っ込んで、ふたを閉めてノールックで切断します。騒音もちょっと低減します。色々制限のある工房なんですよ~(^^;)
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これをくっつけます。
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その前に、レンチで締め付けて、ピンを立てるポイントを決めます。これ、超大事。ポイント間違うと使い物になりませんww(経験者)

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さぁ、銀ロウ付けで接合していきます。
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ロウ付け直後。まだ、赤いの見えますか?アッチチです。ロウ付けは、どうしても焼けちゃんうんですよね。
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4つのうち、3つがロウ付けで1つはハンダ付けでやりました。ロウ付けだと、焼けのためネジ部がどうしてもスムーズにいかなくなります。ギシギシしちゃうんです。
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下が、ハンダ付けです。やっぱり、綺麗で本体への影響は、ありません。
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 手での締め込みで取れたりする気配はありませんので、この改造は、ハンダ付けが正解かな?使い込んでみないと分からないので、今後の検証ですな。

 

と言うことで、今週の工作でした〜。脱線話の方がメインでしたな(^^;

 

おしまい