Tree climbing ツリークライミング アーボリスト 特殊伐採 SRT DdRT スローライン アンコウフック

木登り日和

特殊伐採にあこがれるサンデーツリークライマー(平日サラリーマン@デスクワーク)

【追記あり】PPEについて

【いきなり追記】

下記の記事について、考え方が変わった部分があります。ノットPPEでも販売しちゃいけないものもあります。

 

↓ここから、当初の記事です。

 

ブロ友の大源太さんから、トラバースフックのリリースについて、コメント欄にて、ご心配をいただきました。読者の皆様にも、同じようにお感じになった方がいるかなと思いました。改めて、私の方針、考え方について真面目に語りたいと思います。

 

まず大源太さんからのコメントです。

「命が掛かる道具なので、自分で使うのは良いけど、販売するのは、よろしくないのでは?余計なお世話で、ごめんね。」

(※と、言う趣旨だったと思います。今、コメントは残ってません。たぶん大源太さんが消しちゃったのかな?気を使わせてしまいまして、すみません)

 

決して、余計なお世話ではございません。率直な意見は、誠にありがたいです。ご意見をいただくことで、考えるきっかけをいただけました。今後とも、よろしくお願いします。

 

「命を預ける道具の販売はよくないのでは?」

はい、私も全く同意見であります。私の方針としてPPEに関わる道具販売は、行わないと以前から決めておりました。

 今回のトラバースフックについても、そのポリシーは曲げておりません。なぜなら、トラバースフックは、PPEではないからです。(自作OAR、あれは正にPPEで絶対に販売することはないでしょう。完全自己責任の妄想族の楽しみであります)

 トラバースフックは、危険な器具であります。ともすれば、事故につながる器具でありますが、ノットPPEはノットPPEですので、私の販売ポリシー的に問題なしなのであります。

 しかし、大源太さんからの指摘で、一つ気がつきまして、そもそもPPEについての共通理解がないと、私のポリシーが機能しないのではと思いました。

 これは、ノットPPEだよ!といっても「トラバースフックなんだからトラバースできるんでしょ?ぶら下がっていいんでしょ?」と受けとられたら、私のポリシーは全く意味を成しません。

 私は「ノットPPEって宣言したから、何があっても知らないよ!」という態度はとりたくありません。お互いに、ノットPPEの意味を同じように理解した上で、交流をしたいわけであります。

 しかし、PPEという言葉が、各人の解釈で異なっている、定義が共有されていないかもしれない。そんな風に考えまして、私のPPEの定義と理解について語りたくなった次第であります。

 

 言葉から確認をしましょう。PPEとはパーソナル プロテクティブ イクイプメント。直訳すると、「個人用防護的装備」になりますかね。

 木のぼり装備の世界だけの言葉ではないようです。例えば、医療界では、ウィルス感染防御のためのマスク、ゴーグル、防護服などを指すようです。戦国時代のPPEは、甲冑だったと言えるでしょう。チェーンソーパンツ、ヘルメットもPPEですね。言葉としては、命を守るものを指す意味で良いと思います。

 さて、ロープクライミング(一般名称としてのツリークライミング)の世界になると、もう少し狭い定義になると思います。

 私は、高所からの落下を止めている要素を繋ぎ合わせた全ての線(ライン)をPPEと位置付けてます。

 具体的に言うと、木(アンカー)、ロープ 、プルージックコード、カラビナ 、ハーネス 。この連続した線がPPEそのものと思っています。木は、登る対象であると同時に、命を預ける基点であります。最終的にハーネスに命を預けますが、この線上にある全てが同じ価値を持っています。逆に言えば、これ以外の部位は落下について関与していません、命を預けてません。

 ノットPPE の具体例をあげればSRT器具のロープレンチ。これは、下降時に体重を支える器具でありますが、ノットPPEであります。ロープレンチには命を預けていません。ロープレンチシステムで、命を守ってくれているのはロープレンチ本体ではなく、前述の通り、木(アンカー)ロープ、プルージックコード、カラビナ(ヒッチクライマー含む)、ハーネスです。ロープレンチは、プルージックにかかる摩擦を減少させている役目で、命を預けてません。

 ツリークライミングという危険な行為から何が自分の命守ってくれているのか、自分が命預けているのは、どこなのか。曖昧にせず、正確に把握することは、ツリークライミングを行う上で超基本であり、最重要項目だと思っています。

 私は、命を守る機能としてはプルージックが100点で、ロープレンチは0点と評価しています。もし、この表現に違和感をもられた方は、私とPPEの定義が異なっています。繰り返しますが、定義が違うと、残念ながら「ノットPPEだからOK」と言う私の販売ポリシーは、全く意味をなしません。

 私の良くないところは、独学なので、(自己流ではありません、自己流と独学は全く違うものと思ってます)他の人の考えを知る機会が少ないのです。勉強をし「なるほど〜!」と思ったら、他の人も同じように理解しているはずだと思ってしまっています。しかし、PPEの考え方は、文字通りパーソナルなのが実際であります。

 そもそも、私がなぜにこのトラバースフックをリリースしたかというと、コレを欲しいと思ってくれる方と交流がしたかったのであります。現在の私は「トラバース最高!」と思っていなく、「思ってたのと違う、、、苦笑」派でした。これと同じように感じる方をもとめて、最安値のトラバースフックをリリースしたわけです。

 あと、込めた思いとしては、木のぼり道具ってだけで、高すぎる商品へのアンチテーゼです。正直に言えばらこっちの方が、強かったです。ただの鋼材曲げただけなのに、二万円近いとか、、、。高くて納得の製品も沢山ありますが、ドサクサ紛れで高い木のぼり商品への挑戦と挑発です。そして、みんな目を覚ましていこうぜ!みんな、頭使っていこうぜ!道具って、買えば解決じゃないぜ!っていうメッセージ。そんな気持ちが、このトラバースフックには隠されていたのでした。

 最後、まとまりのない締めになってしまいましたが、「ニックさんPPEを語るpart1」でした。ありがとうございました。

 

追伸

まだ、うまく語れてません、いつかパート2を書きたいてす。