やっとこさ「伐倒くん」での実験ができました。
アルミ丸棒8mmにスチール角棒をテープで留めた「模擬木」です。伐倒の話をしていると、あーだ、こーだ皆んなで散々話した末「2つとして同じ木はない」という締めになることがしばしばあります(よね?)。一見、説得力がありそうだけど、突き詰めると何の役にも立たない結論(苦笑)
この常套句に終止符を打つため「伐倒くん」を開発。主成分のアルミは、北海道でも九州でもどこのホームセンターで買っても、個性は全くない均一な素材。実験にはもってこいであります。もう「同じ木などは存在しない」なんてフレーズはできないぜ。さぁ、トコトン考察してみましょう!
私の伐倒論をおさらいすると、、、
1.構造物を弱体化する
2.弱体化は強度に方向性をもたせる
3.キッカケを与えバランスを崩し、後は自重で倒れてもらう
、、です。至極当たり前、自然の摂理に従うわけです。
さ、実験開始。まずは素材の弱体化。
受け口のような形で弱体化完了
↓ヤスリを当てると強度に方向性があるのが分かると思います。矢印の方に向かって弱いです。
キッカケを与えます。ちょっと引っ張る
傾き始めたら後は自重で倒れます。引っ張ったのは、糸がたるむまでです。
当たり前っちゃ、当たり前ですが、伐倒における各テクニックはこの当たり前を実行する手段と捉えてます。受け口、追い口は手段、受け口があろうがなかろうが、やりようによっては 構造物を狙い通りのところに倒すことは可能。逆に言えばツルの厚さが均一、水平に受け追いがやれたから狙い通りになるとは言い切れない。
実際、私、追い口をわざと入れないで木を倒すことやります。
斜面の雑木とかでよくやります。山の雑木はだいたい谷側に傾いてます。追い口を通常通り入れると谷側に落ちます(矢印方向へ)。
追いを入れない樹皮付きのツルは強度があります。ツルが途中で切れないでしっかり傾いて倒れてくれます。木登り作業で枝を横に曲げたい時なんかもやります。
でも、弱点もありましてね、、、
※↑神の悪戯、風が吹いたって感じ♪
あちゃー、真逆に。
ん?!
ニ、ニ、ニックさん!(ロドリゲス焦り)
本気の立木でやると、こんなことになるかも。。。なので、コレを防ぐために弱体化に「追い口」を導入します。
ノコギリで追い口を作ります。
↑矢印方向性に傾いてますが、追い口が閉じてくれるのでこれ以上傾きません。ノコギリを追い口に挟むと効果倍増。
追い口にクサビを打った感じですな。押しても倒れない。一方、受け口側に倒すと、、、
傾き始めたら、止まることなくバターン。
この実験で、弱体化の工夫(残された強度の工夫)で前後左右のうち一つに伐倒方向を誘導できることが確認できたかと思います。この理屈は、アルミニウム特有ではなく、セルロースを主成分とする樹木にも当てはめて差し支えないと思います。(樹木にだけ不思議な力は働かないよね?)
今日ここまで、次回はこんな実験
「揺れ動くこの気持ち、、、偏心」の巻
つづく
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